株式投資の基本指標:PER、PBR、ROEを理解しよう
株式投資を始めようと考えている方にとって、企業分析の基本となる指標を理解することは非常に重要です。今回は、投資判断の際に必須となるPER(株価収益率)、PBR(株価純資産倍率)、ROE(自己資本利益率)について詳しく解説していきます。
■PER(株価収益率)とは
PERは、株価が1株当たりの純利益の何倍になっているかを示す指標です。
計算式:PER = 株価 ÷ 1株当たり純利益
一般的に:
– PERが低い:割安な株価
– PERが高い:割高な株価
と考えられます。
例えば、ある企業の株価が2,000円で、1株当たりの純利益が100円の場合、PERは20倍となります。ただし、業界によって適正なPERの水準は異なりますので、同業他社との比較が重要です。
■PBR(株価純資産倍率)
PBRは、株価が1株当たりの純資産の何倍になっているかを示す指標です。
計算式:PBR = 株価 ÷ 1株当たり純資産
– PBR < 1:純資産より株価が低い(割安の可能性)
– PBR > 1:純資産より株価が高い(割高の可能性)
例えば、株価が1,500円で1株当たりの純資産が1,000円の場合、PBRは1.5倍となります。
■ROE(自己資本利益率)
ROEは、株主資本をどれだけ効率的に活用して利益を生み出しているかを示す指標です。
計算式:ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100
一般的に:
– ROE 8%以上:良好
– ROE 10%以上:優良
と評価されます。
【具体的な事例】
例えば、トヨタ自動車の場合(2023年3月期):
– PER:約10倍
– PBR:約1.2倍
– ROE:約12%
これらの数値から、安定した収益性と適正な株価水準であることが分かります。
【まとめ】
投資判断には、これらの指標を総合的に見ることが重要です。ただし、これらは過去のデータに基づく指標であり、将来の成長性や市場環境の変化なども考慮する必要があります。
また、以下の点に注意しましょう:
1. 同業他社との比較
2. 過去からの推移
3. 業界特性の考慮
これらの基本指標を理解することで、より合理的な投資判断が可能になります。投資を始める際は、まずこれらの指標の見方をしっかりと身につけることをお勧めします。
投資には常にリスクが伴いますので、十分な知識と分析に基づいて判断することが大切です。これらの指標は投資判断の入り口であり、さらに詳しい企業分析や市場動向の把握も必要となります。